私がずっと感じてきたことのひとつに、
日本では「楽器を習い始めること=音楽を学ぶこと」になっている
という現状があります。
私自身も長い間、それが当たり前だと思っていた。けれど、30年近く指導を続けてきて、いつも思うのです。
本来、音楽は
まず「楽しい」と感じることから始まり、
その先に
「この楽器を弾いてみたい」という気持ちが芽生えるのが
とても自然だ、と。
その土台をつくるのが
リトミックやソルフェージュ。
音楽を身体で感じ、聴き、歌い、動き、音と仲良くなる時間。
ここを丁寧に積み重ねることで、
「やらされる練習」ではなく
「弾きたいから練習する」へと変わっていきます。
楽器を習得するには、毎日の積み重ねが欠かせません。
その原動力になるのは、
やはり
“弾いてみたい”という強い気持ち。
これは「明日からやりましょう」と、すぐに生まれるものではないのです。
つい、楽器習得に関して、
「小さなうちに」
「感覚が優れている今のうちに」
と焦ってしまうお気持ちもよくわかります。
でも、30年間見てきてはっきり言えるのは、
ゆっくりでも、楽しみながら続けてきた子どもたちの方が
結果的に長く続き、音楽を自分のものにしていった、ということ。
土台がしっかりしていないと、気持ちは小枝のように折れてしまいます。
だからこそ、1歳から5歳頃まではママやパパと一緒に音楽を思いきり楽しむこと。
「弾きたい」という気持ちをじっくり育てること。
それが、私が一番お伝えしたいことです。
どうか焦らずに。
でも、大きくなりすぎてしまう前に、“育てる時間”を始めてくださいね。




Be First to Comment